あこがれの海外生活で思う存分に好きなことができるワーキングホリデーは、その人の人生にとって非常に大きな経験値となるでしょう。
いっぽうで、ワーキングホリデーに挑戦するには30歳以下という年齢制限があり、人生の貴重な若い時期をついやすのには慎重に考えたいですよね。
また、海外で自由な生活ができる反面、その善し悪しは本人次第で大きく差が生まれるともいわれています。充実した経験にするためには、きちんとした心構えが必要となるでしょう。
この記事では、現在進行形でイギリスでワーキングホリデーをしている友人の体験談を交えながら、以下の内容を紹介しています。
- ワーキングホリデーについて
- メリット・デメリット
- ワーキングホリデーに挑戦中の友人の体験談
- 失敗しないために必要な意識について
ぜひ、あなたがワーキングホリデーにチャレンジするかどうかの判断材料として、最後までご覧ください!
ワーキングホリデー制度とは
ワーキングホリデー制度(通称:ワーホリ)とは、海外での長期滞在中に語学学校に通ったり、観光などの娯楽を楽しみながら、現地で働いて得た資金で実際に生活を送れる制度です。
ワーホリは、現在日本と協定を結んでいる30の国や地域に約1年間の滞在が認められ、18歳から30歳以下の若年者が対象になります。
以下が、日本と協定を結んでいる30の国と地域です。
50音順
- アイスランド
- アイルランド
- アルゼンチン
- イギリス
- ウルグアイ
- エストニア
- オーストラリア
- オーストリア
- オランダ
- カナダ
- 韓国
- スウェーデン
- スペイン
- スロバキア
- 台湾
- チェコ
- チリ
- デンマーク
- ドイツ
- ニュージーランド
- ノルウェー
- ハンガリー
- フィンランド
- フランス
- ポーランド
- ポルトガル
- 香港
- ラトビア
- リトアニア
- ルクセンブルク
ワーキングホリデーに挑戦する6つのメリット
1. 語学力が伸びる
2. 海外でフルタイム勤務が経験できる
3. 深い異文化交流ができる
4. 自由度な海外生活が経験できる
5. 永住権を得るチャンスになる
6. 資金調達の機会になる
1. 語学力が伸びる
現地で仕事をして休日には観光にでかけたりなど、実際に海外での生活に溶け込むことで、その国の言語を自然と身につけられます。
たとえば、現地人と一緒に仕事をし、遊びに出かけて日々を過ごす中では俗語などの実際に生活することでしか出会えない言葉が多く、彼らと話す内に自身でも自然と使いこなせるようになるでしょう。
ただ、無計画に過ごすのではなく、渡航前にある程度の学習をしたり、現地人との交流を積極的に深めていけば、人との交流が増えてさらに多くの経験を積めるので、意識的に取り組みましょう。
2. 海外でフルタイム勤務が経験できる
海外で働くには就労可能なビザの取得が必要ですが、なかでもワーキングホリデーのビザは条件を満たせば比較的簡単に取得できます。
主な職種は、カフェやレストランのウェイター、ホテルスタッフ、ショップ店員などです。直接お客様と接する機会が多く、チップなどの現地ならではの文化に触れながら働けるのも魅力的ですね。
また、エンジニアや美容師などの職務経験がある場合は、もともとのスキルを活かしてスキルアップに繋がる可能性もあります。
3. 深い異文化交流ができる
ワーキングホリデーでは仕事でも遊びでも、日常で異文化に触れることで自身の価値観にとって良い刺激になります。
日本にはない新しい習慣や考え方との出会いは、自分の視野が広がるので、経験として人生の財産となるでしょう。
筆者はカナダ留学の期間中、とにかく人付き合いが多いホストファミリーに連れられてホストファミリーの親戚や友人など、覚えられないほど多くの人との出会いがありました。多くの人と関わるなかで、気づけばもともとの人見知りな性格や頑固な考え方が改善され、自分を変える大きなきっかけとなったのです。
4. 永住権を得るチャンスになる
ワーキングホリデーでの就職先をきっかけに永住権の獲得につながる場合があります。
永住権を得るには、まずは現地での就職先の雇用主にサポートをしてもらい、※就労ビザを取得する必要があります。それからさらに一定期間の職歴を経て永住権を取得できます。
とくに優れた仕事スキルがあれば、それを見込んだ雇用主が積極的に就労ビザ取得のサポートをしてくれる可能性もあるので、計画的に就職活動をするとよいでしょう。
※就労ビザ… 他国で働くことを目的とした在留資格のこと。
5. 資金調達の機会になる
海外の最低賃金は日本よりも高い場合が多く、戦略的に働くことで場合によっては大きく資金を稼げるでしょう。
そのために必要なことは、現地で不自由なく仕事ができるレベルの語学スキルや高度な専門スキルなどが挙げられます。また、現地で需要が高い職種を選ぶことでも高収入につながるケースもあるようです。
ただ、時給が高い国は同様に物価も高い傾向にあるので、日頃の生活で節約を意識するのも手段のひとつですね。
ワーキングホリデーに挑戦する3つのデメリット
1. 渡航先や年齢に制限がある
2. 現地での仕事探しが大変である
3. まとまった資金が必要である
1. 渡航先や年齢に制限がある
ワーキングホリデー制度では、日本と協定を結んでいる国の中から渡航先を選ぶことになり、申請できる年齢は18〜30歳以下まで、という制限があります。
ワーキングホリデー制度は、協定国同士の若年層が双方の文化への理解を深めるために作られた制度で、それにより、国の選択肢と年齢の制限があります。
自身の人生設計と現地の文化が合うかどうかの2つを深く検討したいところですね。
2. 現地での仕事探しが大変である
現地での就職活動は、各国でおすすめとされている求人サイトを使うことがほとんどですが、応募者の多さから書類審査もなかなか通過できないことが多いです。
ただ、その応募者の多さから企業側が書類を確認できていない場合もあるので、打開策として、書類を直接持ち込むことで採用につながるケースがあるようです。
また、企業へのアピール材料として、TOEICなどの知名度がある英語資格でハイレベルなスコアを取得しておくと周りと差がつけられるでしょう。
はじめてのTOEIC受験について、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください!
3. まとまった資金が必要である
ワーキングホリデーでは、初期費用として「航空券代」「ビザの申請代」「海外留学保険」「語学学校の学費」「仕事が決まるまでの家賃などの生活費」がかかります。
初期費用の総額は渡航先にもよりますが、少なくとも100万円以上は必要となります。
以前に、筆者が留学エージェントでカナダで1年半のワーキングホリデーの見積もりを依頼した際、提示された初期費用は約150万円でした。
貯金が必要な場合は、年齢制限も考慮して自身の年齢から逆算しながら資金を準備しましょう。ビザの申請時に31歳になっていなければ年齢制限はクリアできるので、それを基準に貯金の計画を立てるとよいでしょう。
【留学中】ワーキングホリデーに出発して6ヶ月の友人に直撃インタビュー
現在、ワーキングホリデーでイギリスのロンドンで留学中の筆者の友人であるTさんに実体験を語ってもらいました。
【性別】 男性
【年齢】 27歳
- TOEICスコア745点取得済み。
- 2024年9月からイギリスのロンドンに留学中
- 初期費用はいくらかかりましたか?
- ビザ申請費30万円、航空券代10万円、海外保険10万円、1ヶ月の語学学校50万円、仕事が見つかるまでの家賃などの生活費約100万円の合計で約200万円ですね。
- 出発前にはどれくらい英語を勉強しましたか?
- 出発1年半前から月2回の対面英会話と出発6ヶ月前から毎日30分の※カランメソッドのオンライン英会話で勉強していました。カランメソッドを始めてから3ヶ月で効果を実感し、現地では問題なく生活が送れています。
※カランメソッド…英語を使って講師からの質問にハイスピードで受け答えをする、リスニング力とスピーキング力養うを英語学習法。
- 到着から今の仕事に就くまではどのくらいかかりましたか?
- 1ヶ月です。Googleで「Japanese speaking jobs in London」と調べてヒットしたオフィスワークの仕事に応募したところ、競争率が下がったので効率的に仕事が見つかりました。他には、エージェントに3つ登録して、日本人向けの有名な求人サイトを毎日チェックしていましたね。
- ワーキングホリデーでイギリスを選ぶときに気を付けたいことはありますか?
- 日没の早さや曇りの多さで太陽光を浴びれないので、サプリでのビタミンDの摂取が国の方針で決まっている点ですね。防犯面では鞄やスマホの盗難が多いので、スマホストラップを装着しています。
- ワーキングホリデーの期間はどのくらいを予定していますか?
- あえて期間は決めず自分が納得するまでにしよう、と考えています。あまり意気込みすぎると気疲れしてしまうので、帰っても後悔がないと思った時がそのタイミングだと考えています。現状は、生活が充実しているので期間満了まで滞在する可能性もありますね。
【失敗しないために】ワーキングホリーで忘れてはいけない目標の意識について
ワーキングホリデーは、一生で若いうちにしかできない非常に価値のある経験といえます。
しかしながら、人生において貴重な若年期に行くからこそ、帰国後の就職活動について少しマイナスなイメージがあることも事実です。
就職活動に活かすことがすべてではありませんが、ワーキングホリデーの経験は履歴書の職歴には記載できずに、期間に空白ができ、自己PRの欄に記入することになります。
ワーキングホリデーが成功した経験になるかどうかは、本人の価値観によりさまざまですが、すこしでも充実したワーキングホリデーにするには重要なポイントがあります。
それは、目標を持ってワーキングホリデーに挑むことです。
例えば、以下のような目標があるとよいでしょう。
- 「人見知りな性格を一変させるために現地人の友人を◯◯人つくる」
- 「英語を極めるために期間中は必要なとき以外は日本語を使わない」
- 「現地の観光スポットをすべて制覇する」
日本にはない環境があるからこそ、それを利用した明確な目標を持ってワーキングホリデーに挑戦すれば日々の行動も変わり、あなたにとってさらに価値のある経験となるでしょう。